指圧とマッサージ その4

指圧とマッサージについての第4回です。

前回までで、あんま、(オイル)マッサージ、指圧それぞれについて、技術と成り立ちの観点からそれぞれの違いを見てきました。
しかしながら、これはあくまで「教科書的」なもので、現状はこの3つの言葉に加えて様々な言葉が交ざりあった状態になっています。

この現状に至った原因はいくつもあると思いますが、個人的見解での3つの大きな原因を挙げてみたいと思います。

 

①技術の交ざり合い
まず、こういった人の体に触れることを生業としている人達がさまざまな技術を交ぜ合わせて、より効果の高い施術をしようとしていることが挙げられます。
手技にはそれぞれ特長がありますから、それぞれの良い所を組み合わせれば、より高い効果が期待できると考えるのは自然なことですし、お客様のために高い効果を追求するのは、我々のような施術者には当然の義務です。

このため、1つの施術の中で、あんま、マッサージ、指圧が同時に行われる、というのもよくあることです。こうなってくると、「このお店は何の施術をするのですか?」と聞かれた際に、「あんま、マッサージ、指圧をやってます。」と言ってもちょっと変ですから、「マッサージですよ。」などと答えることが一般的ではないでしょうか?

本題からは外れますが、ここで一言補足したいのは、技術を交ぜ合わせたからといって、かならず効果が高まるとは限りません。効果が高まるかどうかは、最終的には施術者がどう組み合わせてどう行うかに全てかかっていますから、一つの技術を極めた達人もいれば、いろんなものを組み合わせ過ぎて結局効果がそれほど無い施術をしてしまう人もいます。

 

②あいまいな法律
日本の法律では、あんま、マッサージ、指圧が、医療行為として規定されています。そのほかの手技療法は医療行為ではありません、法律上。しかし、この法律は非常にあいまいで、人体に害を及ぼす可能性がなければ、医療行為でも大丈夫、という主旨も書かれています。

このため、あんま、マッサージ、指圧でないものでも店舗での営業ができるという事実があり、町に行けば、整体、リラクゼーション、というお店がたくさんあります。そして上記①のこともあり、そこではあんま、指圧、マッサージの技術はかなり使われています。

ですからサービスを受ける側にしてみれば、良い施術であればあんまだろうがマッサージだろうがリラクゼーションだろうが、特に気にしないでしょうし、混同することももっともだと思います。そしてその結果として「マッサージ」というものが手技療法のほとんどのものを指す言葉になってきました。

 

③商業的な宣伝文句
サービスを提供する側はできるだけ一つの分かりやすい言葉で宣伝をした方が顧客にサービスを伝えやすいです。しかしながら、上記①と②の現状を考えた時に、正直に提供サービスを羅列するのは、顧客を混同させるだけです。
このため、人の体に触れる手技療法のほとんどを「マッサージ」という言葉でくくっていると思います。

 

さてさて、こういった原因によって現状がどのようになっているのか、教科書的定義と比べてみたものを私の私見に基づいて図示してみました。ご参考までに。
「マッサージ」という言葉は、「人の体に触れて何か体に良い変化をもたらすもの」のほとんどを含んでいるのではないでしょうか?それゆえ、マッサージが一番一般的な言葉になっているように思われます。

ではまた次回!

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